【実践解説】Microsoft Intuneによる統合デバイス管理:設定画面とともに学ぶ導入ステップ-カワテックのブログ記事です。

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2025年7月11日 【実践解説】Microsoft Intuneによる統合デバイス管理:設定画面とともに学ぶ導入ステップ

はじめに

テレワークやBYODの普及により、企業のIT環境はますます複雑化しています。こうした中、Microsoft Intuneは、PCやスマートフォンなどのデバイスをクラウド上で一元管理できる強力なMDM(モバイルデバイス管理)ツールとして注目されています。

本記事では、実際の設定画面イメージを交えながら、Intuneの導入から運用までの流れを詳しく解説します。

 

1. Intuneとは?市場背景と導入の意義

MDM市場の成長
近年、モバイルデバイスの業務利用が急増しており、MDM市場は急成長しています。2023年には日本国内で約18億円規模、前年比20%の成長を記録。今後も年平均16.7%の成長が見込まれています。

📊 出典:ITR社 MDM市場調査(2025年)

この成長の背景には、以下のような要因があります。

  • デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
  • テレワークの定着
  • BYODの普及
  • サイバーセキュリティへの関心の高まり

その中でもMicrosoft Intuneは多くの企業に選ばれているMDMツールです。業界の中でもトップクラスのシェアと高い満足度を誇っており、特にMicrosoft 365との連携がスムーズな点が大きな魅力です。

導入企業からは、「使いやすい」「運用が安定している」「サポートが充実している」といった声が多く、安心して使えるMDMとして高く評価されています。

出展:Top Enterprise Mobile Management Software Awards 2024 | Software

 

2. Intuneの強みと他製品との比較

他のMDM製品との比較表

MDM製品 デバイス・設定管理 セキュリティ 保守・運用
Microsoft Intune

PC、スマートフォン、タブレットの一元管理

Microsoft製品であるWindows OSとの親和性が高く、他のソフトではできない細かいポリシー割り当てが可能

一般的なセキュリティ機能に加えて、強力なMicrosoft365のセキュリティ機能との連携(条件付きアクセス,コンプライアンスポリシー,DLP,Microsoft Defenderなど)。

サブスクリプション費用のみ。クラウド管理のため、サーバー保守作業・費用は不要。

Microsoftが管理する安定性、信頼性の高い最新のサーバーを常時利用可能

Microsoft Active Directory

PCのみ

Microsoft製品であるWindows OSとの親和性が高く、市販ソフトではできない細かいポリシー割り当てが可能

PCのみ
Active DirectoryのポリシーやRadius認証など

サーバー保守作業・費用に加えて、定期的なサーバーの入れ替えが必要。

一般的な市販MDMソフトウェア

PC、スマートフォン、タブレットの一元管理。限定的なポリシーの割り当てが可能。

一般的なセキュリティ機能(MFAなど)

各ベンダーが管理するサーバーを使用するため、安定性や信頼性に問題がある場合がある。

 

3. Intuneの主な機能と設定画面

 

① デバイスと設定の一括管理

 

インベントリ管理(デバイス一覧)

[デバイス一覧情報]

  • デバイスのハードウェア・ソフトウェア情報を自動取得
  • 利用者と紐づけてリアルタイムに表示
  • OS、モデル、シリアル番号、MACアドレスなどを確認可能

💡 メリット:複数OSを一元管理でき、資産管理やライセンス管理の効率化に貢献します。

 

インベントリ管理(アプリ一覧)

[デバイス詳細情報]

  • 各デバイスにインストールされているアプリを自動取得

💡 メリット:ライセンス管理や不正アプリの検出に活用できる。

 

アプリの自動配布

[自動配布アプリ一覧]

  • 必要なアプリをユーザーやグループごとに自動配布
  • アップデートも自動で適用可能

💡 メリット:ユーザーの操作を最小限に抑えつつ、業務アプリの統一とセキュリティを確保できます。

 

デバイス構成プロファイル

[デバイスの構成設定画面]

  • BitLocker、Windows Update、USB制限などのポリシーを一括設定
  • 自動登録やセルフサービスポータルでセットアップを簡素化

💡 メリット:自動登録機能やセルフサービスポータルにより、デバイスの登録プロセスを簡素化。ポリシーに基づいた自動構成で、セットアップ時間を大幅に削減。

 

② セキュリティ強化

 

リモートデバイス操作

[Intuneで管理されたデバイスの操作画面]

  • 紛失・盗難時のリモートワイプ、ロック、再起動、ウイルススキャンが可能

💡 メリット:紛失・盗難デバイスや退職者のデバイスに対して、リモートワイプやリモートロックを行うことで、迅速なデータの保護を実現

 

Windows Update Ring

[Windows Update Ring設定画面]

  • アップデートスケジュールの設定
  • アップデートの種類の制御:品質更新や機能更新など、適用するアップデートの種類を選択可能。
  • ユーザー通知の調整:アップデート前に通知を表示するなど、ユーザー体験を柔軟に管理可能。

💡 メリット:組織内のデバイスに最新のセキュリティパッチと機能更新を確実に適用し、脆弱性のリスクを低減しながら安定した運用が可能。また、アップデートのタイミングを柔軟に管理することで、業務への影響を最小限に抑えつつ、IT管理の効率化にも貢献。

 

Microsoft Defenderとの統合

[ウイルス対策状態確認画面]

  • セキュリティポリシーの一元管理:組織全体に統一したセキュリティ対策を適用可能。
  • リアルタイムの脅威検出と対応:感染端末の自動隔離や修復アクションを実行。
  • コンプライアンス評価との連携:非準拠端末のアクセス制限が可能。
  • レポートと可視化:検出結果や脅威状況をダッシュボードで可視化し、セキュリティ状況を一目で把握。

💡 メリット:セキュリティ運用の効率化、脅威への迅速な対応、ポリシーの統一による管理負荷の軽減、コンプライアンスの強化、可視化による状況把握の向上。

 

管理者権限の剥奪

[管理者権限を持つユーザー情報の入力画面]

  • ローカル管理者権限の自動剥奪:Intuneのポリシーにより、不要なローカル管理者権限を自動的に削除し、統制された権限管理を実現。

💡 メリット:ユーザーによる不要なアプリのインストールや設定変更の防止による、システムの安定性とセキュリティの向上。意図しない構成変更や非承認ソフトウェアの導入を防ぐことで、情報漏洩やマルウェア感染のリスクを低減。

 

コンプライアンスポリシーと条件付きアクセス

[コンプライアンスポリシー設定画面]

  • デバイスの準拠状態の評価:OSのバージョン、暗号化、ウイルス対策、パスコード設定など、複数の条件に基づいてデバイスの準拠状況を自動判定。
  • 条件付きアクセスとの連携:準拠していないデバイスに対して、Microsoft 365や社内システムへのアクセスの制限と通知。
  • ポリシーの一括適用と更新違反デバイスの通知と隔離

💡 メリット:非準拠デバイスを自動的に検知し、条件付きアクセスと連携することで、Microsoft 365などの業務システムへのアクセスを即座に遮断。これにより、セキュリティポリシーに違反した端末からの情報漏洩や不正アクセスを未然に防止。ポリシーの一括管理と継続的な準拠状態の監視により、IT部門の運用負荷を軽減しながら、組織全体のセキュリティレベルとコンプライアンス遵守を強化。

 

BYODアクセス制限

[BYOD制限の設定画面]

  • 個人デバイスの識別と制御:企業所有デバイスとBYODを識別し、ポリシーを分けて適用したり、アクセス制限を行うことが可能。
  • アプリ保護ポリシー:Microsoft 365などの業務アプリに対して、アプリ保護ポリシーを適用し、データの漏洩を防止。
  • リモートワイプ:業務データと個人データを分離し、必要に応じて業務データのみをリモートで削除可能。

💡 メリット:個人所有デバイスからの業務システムへのアクセスを制限することで、情報漏洩リスクの低減とセキュリティの強化を実現。業務データと個人データの分離により、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、企業としてのセキュリティポリシーを徹底。柔軟な働き方を支援しながら、安全なIT環境の維持。

 

Microsoftによるサーバー管理

  • Microsoftのクラウドインフラによる高可用性とSLA保証
  • Intuneはクラウドベースで常に最新バージョンが提供され、新機能やセキュリティパッチが自動的に適用 。また、Active DirectoryのようなサーバーOSの更新や機器交換が不要で、運用負荷を大幅に軽減。
  • インターネット接続があれば、どこからでも管理・利用が可能

💡 メリット:Microsoftのグローバルなクラウド基盤により、世界中のデバイスを安定かつ安全に一元管理。常に最新の機能と保護が提供されることで、IT部門のメンテナンス負荷を軽減し、インフラ投資の削減とスケーラビリティの向上を実現。従来のオンプレミス環境に比べ、可用性・信頼性・柔軟性に優れた運用が可能。

 

③ Microsoft 365との連携

 

シングルサインオン(SSO)

[メールアドレスによるパソコンのログイン画面]

  • Entra IDと連携することで、ユーザーはパソコンにメールアドレスのパスワードでパソコンにログイン可能。

💡 メリット:ユーザーは一度のログインで複数の業務アプリケーションに安全かつスムーズにアクセスでき、ログインの手間を大幅に削減。多要素認証やログの一元管理により、不正アクセスの防止と監査対応を強化。

 

4. 導入から運用までの流れ

  1. 要件定義:IT環境、デバイス種別、BYOD有無などを整理
  2. ポリシー設計:構成・コンプライアンス・条件付きアクセスの設計
  3. デバイス登録:Autopilotやシリアル番号による登録
  4. 構成展開:ポリシーとアプリの一括展開
  5. 運用:コンプライアンス監視、ポリシー更新、サポート対応

 

Intune導入のご相談は、カワテックまでお気軽にどうぞ

Microsoft Intuneは、企業のIT環境をより安全に、より効率的に、そしてより柔軟に運用するための強力なソリューションです。デバイスの一元管理、セキュリティ強化、Microsoft 365との連携など、現代の働き方に欠かせない機能が揃っています。

カワテックでは、Intuneの導入設計から初期設定、運用サポートまでを一貫してご支援しております。お客様の業務環境やセキュリティポリシーに合わせた最適な構成をご提案し、スムーズな導入と安定した運用を実現いたします。

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