2019年5月5日 人を育てる(2019年5月 社長の月次コラム)
シンガポールで創業して12年間会社を安定させ発展させるというのは非常に大変でした。
本当に海外で会社経営を一生懸命やっていこうと思えば、経営者というのは
これほどしんどいものはないのではと思います。
全部の責任がのしかかるし、真剣にやっている人であればあるほど、とてつもなく大きな責任を感じる。
シンガポールで創業してから5年間程度は本当に何でもかんでも自分でやっておりました、
しかも私の力不足で行動する度に失敗の連続で10回やったら9回は失敗するという感じでしてした。
失敗の連続で当時はやっていく度にだんだんと私の笑顔も少なくなり、人前では見せませんでしたが、
辛い時は「何でこんなにいっぱい苦労しないといけないのか」と弱音を口にしたり、
自分が惨めで一人で泣くこともありました。
会社というのは、1人の経営人ががむしゃらにやってもたかが知れています。
しかし、もし会社の中にいる社員さんが本気になって立ち上がれば、
ものすごい多くの知恵がでてきて行動力も何倍にもなります。
もちろん社員さんも人間です、最初は社長に対しても「本当にこの社長は信頼できるのか」
という疑いを持っています。
だからまずは社長が自らの心を磨き、人格を高めていかないと誰もついてきてくれません。
会社組織をリードしていくには、自分の「エゴ」を抑え、自分以外の人間をどれだけ幸せにするかという
心に転換しなければいけない。
自分が犠牲を払ってでもその組織の為に貢献し、集団を幸せに導く必要があります。
そして経営者が従業員を幸せにするために会社を守り、会社と社員さんを成長させるという使命感を持って社長が一生懸命に頑張っているのであれば、社員さんも社長と同じ気持ちになってくれると信じています。
その上で経営の数字も全部オープンにします、社員さんが喜んで働けるようにも改善していく、
今後はどんなに少ない利益も社員さんと分け合ってやっていこうと思う。
こうして経営の数字も全部オープンにし組織の透明性を高めて、
組織を「営業部」や「エンジニアリング部」や「総務部」というように機能別に分けて
その部門の長として任務に耐えられるリーダーを任命し、育てていく必要がります。
しかし小さな部門といえども部門のリーダーになったからには、人格も伴なっていなくてはいけません。
すぐに感情的になって機嫌を左右されるような人では問題がありますし、
自分の事だけしか考えられないようなタイプでもうまくいきません。
だから私もリーダーにもしっかりと腹を割って話しをし、愛情を持って経営マインドを教えていく。
私にっとって社員さんがリーダーとして一人の人間として成長することほど嬉しいことはないし、
自分と同じような気持ちになってくれる人が1人でも2人でも増えて行けば会社はうまくいくのではないでしょうか。
今後は経営者になりえる社員さんを沢山育てたい、どんどんとシンガポール本社やマレーシア、インドネシアの子会社を任せていきたい。
経営者として、多くの経営者を育て、カワテック流の幸せの連鎖を起こすことが今後の私の使命だと考えております。